裄の長さは、首の付け根の骨から手首までをいいますが、洋服の長袖の長さとは違って、手首を覆い隠すような長さには、はじめから作られていません。
手首の骨のでっぱりにかかる程度の長さが、袷(あわせ)着物では最適とされますが、ひとえの夏物ですと、それより2~3センチ短めが適しています。
それは、涼しげに見え、かつ動きやすいからです。
ですが、大抵の昔着物は、裄の長さは今の人にとっては短いので、着てみて手首が7~8センチくらいみえるくらいまでは、許容範囲として考えて、そのまま着てしまいます。
裄丈を直す、つまり、肩幅や袖の幅を出すこともできますが、反物の幅の制約がありますから、せいぜい66センチが限界になりますし、縫い代として隠れていたところと、外に出ていた生地の色が、変化している場合も、おうおうにしてあります。
そんな時は直しても見苦しくなってしまいます。
ですから裄をむりに出すよりも、手首がやや見えても、今のままで着用していいのです。
著者:きらこよしえ
職業: お気軽着物生活コーディネーター
よしえ着物教室主宰(着付け師範)
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